リーラ・神の庭の遊戯/玄侑 宗久

リーラ

某百貨店の小冊子に禅寺生活を書いたエッセイ「べらボーな生活」を
愛読していたので、小説もいっぺん読んでみたいと思ってたら
またずいぶん時間が経ってしまっていた。
しかし、自殺した姉「飛鳥」の死をめぐり、弟、その彼女、母親、
彼氏、彼女に付きまとっていたストーカーがそれぞれ思いを
綴る様式が面白かった。


霊とか前世とか魂とか、ヘマフロディトス、氣、電磁波、
超ヒモ理論とか元オカルト雑誌「ムー」の愛読者としては
その辺のネタが上手く話しに盛り込まれていてなかなか楽しい。
最後に成仏していない飛鳥を成仏させたのは、弟の彼女の故郷に住む
ユタだったのが意外。お坊さんの本だから観音様かと思ったら、違うんだ。
自殺の理由と成仏という概念は最後までよくわかんなかったけど、
オカルト好きな人ならそこそこ楽しめそう。