空腹の技法 ポール・オースター

 オースターが若い頃に書いた詩などに関するエッセー・
序文・インタビュー等。
若気の至りか文章が硬いし、なんせアメリカの詩人なんて知らないので
全然頭に入ってこない。


それでなくても難解、といわれてる現代詩を日本語訳で読んでも
分かるわけなかろ?とややヤケ気味で読み進んでいたら、
最後のインタビューで「自分も外国語(彼にとってはフランス語とか)の詩は
難解だったけど、自分で訳すことで自分のものになった」と
語っていた。楽して理解しようなんて甘かったか。


紹介された本の中で一番面白そうだったのが
「最も有名な作家の最も有名でない作品」と称されていた
ホーソーンの「ジュリアンとリトルバニーとの20日間 パパ著」。
母親の留守中に子供と二人で過ごした父親の日記のような
ものらしいけど、子供好きな自分と重ねたのか一番楽しそうに
紹介されていた。
最後に長い奥さんの不在にキレそうになるあたりも、きっと
自分と重ねたんだろうなあ。

空腹の技法 (新潮文庫)

空腹の技法 (新潮文庫)