ぼくを葬る

物語の冒頭からいきなり余命3ヶ月を宣告される主人公ロマン役の
メルヴィル・プポーがとにかく美しかった。
残酷な美しさ、とはよく言うけど家族や恋人(もちろん相手は美少年)
にも病気の事を告げず、延命治療も拒否して一人死に向かう人は
やっぱり我侭なんだろうか。


彼の唯一の理解者、祖母のジャンヌ・モローがものすごく良かった。
病気が進んで心境が変わった彼が残した物は他にもあったけど、
二人の場面だけでこの映画はもう十分な感じ。
たった一人でも、ああいう理解者が身近に居れば
死に直面しても少しは救われるんじゃないだろか。


心からの理解者をソウルメイト、とか陳腐な表現を巷で最近よく聞くけど、
それよりロマンが祖母と別れ際「あと20年若かったら結婚してたよ」って
表現の方がすごくしっくり来た。