エミリー・ローズ

ホラー苦手なんだけど実際にあった悪魔裁判と聞いて
好奇心に負けて見てしまった。


映画はエミリー・ローズの家を検死官が訪れる所から始まった。
裁判の場面が多く、エミリーの凄惨な体験は
裁判の証人喚問の場面とかで回想として挿入されるだけなので
恐怖映画、って感じではない。


それにしても事件が事件なだけに、検察と弁護士の
やり合いが面白かった。
真実を追究するはずの裁判で、存在すら不確かな
神と悪魔にまつわる事件を裁こうっていうんだから正に頭脳戦。
言葉ひとつで被告が悪人にも善人にも
見えてくるもんなんだな。
物語は弁護士の立場から描かれたものだったので、
陪審員の気持ちがどう動いていったかもちょっと
見てみたかった気がする。
でもそうすると意外な結末が見えてきちゃって
かえって面白くなくなっちゃうのかも。


それにしても悪魔憑き、という現象に関しては
実際見たこともないので否定も肯定も出来ないけど、
最終的にはエミリーは自ら悪魔の犠牲になる道を選んだらしい。
その辺の自己犠牲が今ひとつ理解できないのはやっぱり
宗教が季節の行事程度でしかない国の人間だからなのかな。